菊地臣一 コラム「学長からの手紙  〜医師としてのマナー〜

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22.電話での応対はかゆいところに手が届くように、こちらの手の内を全て明かにせよ

電話が医局にかかってくる場合に、一番忘れがちな事は電話をかけた主は用があるから電話をかけてきているのだという事です。用がなければ誰も好き好んで電話をかけてくる人はおりません。ですから、電話がかかってきたら懇切丁寧にあらゆる手段・方法を以って相手を満足させる事が要求されます。

例をとって話しましょう。ある先生から医局内の先生宛てに電話がかかってきたとします。その先生がたまたま不在であったとします。その時、電話の受け手が要求されることは即時的にその先生への連絡が可能である事を明かにする事と、その用件伝達が緊急を要するか否かを確認することです。これによって相手が大至急連絡を取りたいのなら「ポケットベルでお呼びします。それから折り返しそちらへ連絡をさせます」と言えば良いのです。緊急でないならば、医局の先生の予定を秘書は知っている訳ですから、秘書ないし医局員はその予定を見て、その先生が今日及び明日何処に居てどのようにすれば連絡を取れるかを伝え、或いは伝言を聞いてメモを机の上に置いて置く方が良いのか、それを相手に聞くべきです。そうする事によって相手は充分満足する筈です。

このように電話を受けた時にきちんと応対しているでしょうか。自分が電話をした時の事を考えれば、こういうふうにして貰えれば全く不満は無い筈です。是非電話での応対は自分がかけた時の事を考えて応対してみて下さい。

 

 

 

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