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【訃報】公立大学法人福島県立医科大学前理事長兼学長の菊地臣一名誉教授が御逝去されました
2022.02.08
公立大学法人福島県立医科大学前理事長兼学長の菊地臣一名誉教授が、2022年2月2日(水)に御逝去されました。75歳でした。葬儀は、家族に見守られながら厳かに執り行われました。
菊地先生は、1971年に本学を御卒業後、附属病院整形外科に進まれました。
その後、カナダ・トロント大学ウェールズリィ病院に留学し、研鑽を積まれ、日本赤十字社医療センター整形外科副部長、福島県立田島病院長などを経て、1988年に本学整形外科学講座講師に就任して以来、1990年に同講座主任教授、2004年に本学医学部長、2006年には、公立大学法人福島県立医科大学副理事長兼附属病院長に就任され、長年にわたり医学教育と研究に情熱を注がれるとともに、後進の指導や多くの患者さんの治療に当たられました。
そして、2008年4月から2017年3月まで理事長兼学長を務められ、会津医療センターやふくしま国際医療科学センターの創設など、本学のみならず福島県の医療の発展のために多大な御尽力をいただきました。
臨床において菊地先生は、腰痛の心理社会的因子の関与の重要性を訴え、1996年から本学で集学的治療を開始し、日本脊椎脊髄病学会理事長としては、日本初の層化二段無作為抽出法による腰痛の大規模疫学調査を行い、さらには、自己立脚型の腰痛治療成績評価JOABPEQ、日本語版ガイドラインの作成、Locomotive syndromeの疫学研究、腰部脊柱管狭窄とPADの大規模疫学研究等を行い、背椎外科医に大きな影響を与えてこられました。
また、The Study Group for Nerve and Spine (SGNS)を組織し、国際腰椎学会(ISSLS)において、多くの日本人が参加し、発表する機会を創出することに御尽力されるとともに、2010年にはInternational Symposium on Musuculoskeletal System and Painを組織し、若手整形外科医が世界中のリーダー達との討論を行うことができる機会を創出されるなど、菊地先生のたゆまぬ御尽力の結果、ISSLSの日本人active memberが2017年には、61名までに増加しました。こうした取組の成果が認められ、2019年には、ISSLSのLife time achievement awardを受賞するなど、輝かしい功績を残してこられました。
理事長兼学長時代には、世界に類をみない東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故の複合災害に見舞われ、医療現場の崩壊という危機的状況が迫る中、強いリーダーシップと福島県を始めとした関係機関との綿密な連携により窮地を脱し、復興に向けた礎を築いていただきました。
理事長兼学長退任後は、福島県立医科大学名誉教授の称号を授与され、福島県立医科大学常任顧問兼ふくしま国際医療科学センター常勤参与、福島県健康医療対策監、一般財団法人脳神経疾患研究所常任顧問などを務め、福島県民を医療や健康面からサポートいただき、福島県の復興を世界に向け発信するために様々な場面において、御尽力いただきました。
このたび、菊地先生の訃報に接し、ここに、改めて深く哀悼の意を表します。そして本学のさらなる発展と、地域医療を担う人材の確保・育成に全力を尽くしてまいりますとともに、東日本大震災と原発事故を経験した本学は「健康と医療の面から福島県の復興を支える」という歴史的使命を菊地先生の教えのもとに愚直に果たしてまいります。
結びに、医学界、さらには福島県への御貢献と御尽力に対し深い感謝の気持ちを捧げます。
公立大学法人福島県立医科大学
理事長兼学長 竹之下 誠一