医産TRセンターの概要

福島事業では、産業界での「ニーズ」を重視し、真に利用価値のある生体由来加工試料を創出するとともに、各種解析データ（網羅的遺伝子発現解析データ、化合物に対する細胞または生体応答データ、ゲノム解析データ、タンパク質解析データ等）を蓄積してきました。私たちは、これらの成果物が「福島ブランド」であることから、総称して「福島コレクション®」と名付け商標登録しました。製薬企業や検査・診断薬企業等との間で、「福島コレクション®」を活用した共同・受託研究や成果物（情報）の提供が次々に進んでおります。

福島事業発のベンチャー企業としては、福島プロテインファクトリー株式会社、福島セルファクトリー株式会社、富士フイルム和光バイオソリューションズ株式会社、株式会社ジェイサーバイオ、株式会社チューニングフォーク・バイオ・ジャパンの5社が誕生しております。加えて、「福島コレクション®」の事業化を担う法人として、一般財団法人福島医大トランスレーショナルリサーチ機構（福島TR財団）が設立され、産業界への橋渡しに柔軟に対応できるようになりました。

東日本大震災から10年目を迎えた2020年度までを事業の「第1期」とするならば、続く2021年度からは「第2期」という位置づけになります。「第2期」では、これまで通り、医薬品関連産業支援のための「福島コレクション®」を充実させるとともに、福島事業で独自開発した技術で取得する天然ヒト抗体の実用化を進めて参ります。また、さらなる持続的な復興を目指し、成果物や独自技術を、医薬品・診断薬分野だけではなく衛生材料や食品、畜産分野等へも積極的に展開いたします。

「福島イノベーション・コースト構想」の重点分野に位置づけられた医療関連分野における企業支援のため、2021年11月、南相馬市に浜通りサテライトを開所しました。

福島コレクションの活用またはご要望については、お気軽にお問い合わせまたはご相談くださいますようお願い申し上げます。