地域のみなさまへ
保健医療交流事業 (講演会) レポート
●笑って過ごそう墓場まで
楢葉町・令和5年9月20日(水)
講演会は令和5年9月20日11時00分より楢葉町コミュニティセンターを会場に開催されました。講師は疫学講座の大平哲也主任教授が務め、講演は「笑って過ごそう墓場まで」をテーマに行われました。
初めに、講師より「そもそも笑う人は長生きなのか」について説明がされました。アメリカのプロ野球選手を対象とした調査で、笑っている選手と無愛想な選手の平均寿命を比較し、無愛想な選手の平均寿命は72.9歳に対して、笑っている選手の平均寿命は79.9歳で差が7歳もあることが分かったとのことでした。この「笑いと平均寿命の関係」の結果は日本人にも該当するのか調査したところ、山形県の調査で「笑っていないと5年間で死亡率が2倍くらい違う」こと、毎日の生活を楽しんでいない方は楽しんでいる方に比べて、12年間の間に心筋梗塞で亡くなる可能性が1.9倍、脳卒中で亡くなる可能性が1.75倍となったことが分かり、笑ったり楽しんだりする生活が寿命と関係することが分かってきたと説明されました。
次に、笑いはどんなことに関係があるのか、以下について紹介されました。
・脳、すなわち認知機能と関係し、笑わない人から認知症になりやすい。
・口の機能とも関係しており、笑わない人は口の機能が悪く歯の本数が少ないのに対し、笑うほど歯が残る可能性が高い。
・介護とも関係していて、笑わない人ほど3年後に要介護になる可能性が2倍以上となる。
具体的な笑いの効果については、「痛みにきく、糖尿病者の血糖値を下げる、アレルギー反応を低下させる、高齢者の睡眠を良くする、免疫力を上げる、循環器・呼吸器疾患によい、認知症予防、介護予防になる、ストレス解消になる、生活習慣病を予防し寿命を延ばす」ということが挙げられます。
最後に、どんなことをしたら認知症を予防することができるかについて話されました。様々な場面で笑うことが大切で、特にラジオや子や孫、友人と笑うと認知症のリスクが減少することが分かったとのことでした。友人と会う頻度が多いほどよく笑っていることも分かっていると説明されました。
笑う門には福来ると言いますが、幸せだから笑うのではなく、笑うからそこに幸せがやってくるという順番ですから、どんどん人付き合いを多くして笑いを増やしていただくと、皆さんだけじゃなく皆さんの周り全体、町全体で笑いが増えて、町全体の健康度が上がるということを述べられ、ご講演を終えられました。
お問い合わせ: 医療研究推進課 研究推進係
電話 024-547-1794 / FAX 024-581-5163
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