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【漢方医学講座:鍼灸】当講座が主管した研究が学会誌に掲載されました

 当センター漢方医学講座の鈴木雅雄准教授が代表を務める研究チームがCOPDとはり治療に関するデータベースから再解析を行い、全身性炎症性疾患と認識されている「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」の栄養障害と予後にはり治療が有効であることを検証した論文が、世界で初めて統合医療系の国際誌『BMC Complementary and Alternative Medicine』に10月24日に掲載されました!

 62人のCOPD患者を対象に、「はり治療を行う群(30人)」と「偽はり治療を行う群(32人)」に無作為に割り付けて、週1回12週間治療を実施した結果、偽はり治療群と比べてはり治療群では体重が約2.5kg増加し、血液中の栄養マーカーであるプレアルブミンやレチノール結合蛋白なども増加しました。はり治療には抗炎症効果が認められており、今回の調査でも偽はり治療群と比べてはり治療群では、COPDに関係する炎症マーカーである「インターロイキン6」や「腫瘍壊死因子」が有意に低下していました。
 また、COPDの予後を測定できるBODE(ボード)・インデックスは、偽はり治療群では変化が無かったのに対してはり治療群では1.2ポイントの有意な改善が確認できました。

 本研究は吸入薬を中心とした種々の治療法が選択できるようになったCOPDにおいて、はり治療も新たな治療の選択肢として期待できることを示しておりますが、今後、更なる研究の進歩が必要です。

 現在、当講座では引き続き、長期的な介入臨床試験を実施しています。


【論題】
Effects of acupuncture on nutritional state of patients with stable chronic obstructive pulmonary disease (COPD): re-analysis of COPD acupuncture trial, a randomized controlled trial.

( 日本語訳 )COPDの栄養障害と予後にはり治療が有効


※実際の掲載論文はこちらからご覧いただけます。

※福島県立医科大学研究成果情報のページはこちらからご覧いただけます。

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