お知らせ
【小腸・大腸・肛門科学講座】研究論文が日本大腸肛門病学会誌に掲載されました
当センターの小腸・大腸・肛門科学講座が行った研究が日本大腸肛門病学会誌73(5):197-201, 2020に掲載されました。
【論文タイトル】
胆嚢結石症を併存した大腸癌症例の検討
【研究者】
五十畑則之、遠藤俊吾、根本鉄太郎、根本大樹、愛澤正人、歌野健一、冨樫一智
【概要】
大腸癌患者は胆嚢結石(胆石)の保有率が高いが、併存した胆石症に対する治療に関し、一定の指診がないため、胆石症を併存する大腸切除症例の術後の胆石症に関連した症状の発生頻度とその経過を調べた。590例の大腸切除術を行った590 例のうち、胆嚢摘出後の37 例を除くと、術前のCT で胆石を認めた症例は86 例であった。胆石あり群となし群の比較では、胆石を有する症例は高齢であった以外には差はみられなかった。手術時に同時に胆嚢摘出を行った3 例を除いた83 例の術後経過で、8 例(9.6%)に胆石に関連する症状が出現した。1 例は手術、 7 例は内科的治療で軽快した。このことは、大腸切除術後に無症状の胆石による症状が出現する頻度は、一般成人より多い可能性がある。
※ 本論文は以下添付のとおり。