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理事長室からの花だより
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理事長室からの花だより
vol.233 − 修 (おさめる) −
道端には華やかな芙蓉(フヨウ)、室内には清楚な白い花魁草(オイランソウ)が姿をみせています。
蝉(セミ)の声の中に蜩(ヒグラシ)が聴こえます。逝(い)く夏を実感します。
蝉噪(さわ)いで林逾(いよい)よ静かに
鳥鳴いて山更に幽(ゆう)なり
王籍
夏休み、構内はこの詩そのままです。
今、卒前教育や専門医制度の大幅な変革を前にして、大学はどこを目指すのか、誰の為に取り組むのか、将来への方向付けを迫られています。
大学人は、今、一人一人、その哲学が問われています。同時に、原発事故への対応で、職員は安寧(あんねい)なき日々を送っています。心身を崩してしまう人間を出さないようにしなければなりません。
心騒ぐ時、海外での修業、恩師と過ごした濃密な日々を思い出します。
私が、恩師の全てを吸収しようとしてから遙かな日々が積み重なってしまいました。
(「学長からの手紙」vol.36 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/036.html)
(「学長からの手紙」vol.37 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/037.html)
(「学長からの手紙」vol.39 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/039.html)
(「学長からの手紙」vol.48 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/048.html)
(「学長からの手紙」vol.86 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/086.html)
(「学長からの手紙」vol.120 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/120.html)
(「学長からの手紙」vol.186 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/186.html)
先ずは恩師を真似ることだと思い定め、その全てを学びました。仕事の仕方、診療での患者さんとの遣り取り、手術の仕方、教育者としての哲学などです。
それらを鋳型として自分をそこにはめ込む努力をしました。
その先に自分の個性が出ることを、後年、知りました。“個性は出すものでなく出るものである”、これは、弟子を教育する時に、今も尚、教訓になっている恩師からの教えの一つです。
(「学長からの手紙」vol.83 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/083.html)
彼は、土曜日も出勤して、仕事をしていました。ミニレコーダーを突き付けての私の質問に対して、答の後に“何故なら”と続く話し振り、私に遺伝してしまいました。
(vol.179 http://www.fmu.ac.jp/univ/cgi/hana_disp.php?seq=213)
早朝の病棟廻診での患者さんや研修医達との、笑顔とユーモアを交えての対話、私には未だ道遠しです。
晩夏、戻りたくても戻れない日々がここにもあります。それは、真っ黒に日焼けした子供達の姿です。
日に燒けし子らのならびてもの呼ばふ
小さき驛の心のこれる
保田與重郎
大阪への出張、東京では叶わなかった「貴婦人と一角獣」展、中世ヨーロッパ美術の最高傑作とのことです。タピスリーの数と大きさ、気の遠くなるように長かったであろう製作時間、そして精緻な作業、圧倒されてしまいます。
欧州、中世の文化や宗教、そしてそれらが醸成している空気に造詣(ぞうけい)が深ければ、この作品が発している寓意や深遠さがより理解できるのでしょうが…。
8月12日(1827)、ウィリアム・ブレイクが亡くなっています。英国を代表する偉人で、69年の生涯です。
映画「炎のランナー」や2012年のロンドンオリンピックのアトラクションが印象に残っています。
8月16日(1622)、山鹿素行が誕生しています。
彼は、福島は会津若松市にある山鹿町に生を享(う)けています。彼の名は、赤穂浪士の討ち入り(1703)で有名になりました。只、彼はその時、既に亡くなっています(1685)。
今週の花材は、執務室、秘書室ともに爽やかさの中に勁(つよ)さを感じさせます。
(福島県立医科大学理事長 菊地臣一)
蝉(セミ)の声の中に蜩(ヒグラシ)が聴こえます。逝(い)く夏を実感します。
蝉噪(さわ)いで林逾(いよい)よ静かに
鳥鳴いて山更に幽(ゆう)なり
王籍
夏休み、構内はこの詩そのままです。
今、卒前教育や専門医制度の大幅な変革を前にして、大学はどこを目指すのか、誰の為に取り組むのか、将来への方向付けを迫られています。
大学人は、今、一人一人、その哲学が問われています。同時に、原発事故への対応で、職員は安寧(あんねい)なき日々を送っています。心身を崩してしまう人間を出さないようにしなければなりません。
心騒ぐ時、海外での修業、恩師と過ごした濃密な日々を思い出します。
私が、恩師の全てを吸収しようとしてから遙かな日々が積み重なってしまいました。
(「学長からの手紙」vol.36 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/036.html)
(「学長からの手紙」vol.37 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/037.html)
(「学長からの手紙」vol.39 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/039.html)
(「学長からの手紙」vol.48 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/048.html)
(「学長からの手紙」vol.86 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/086.html)
(「学長からの手紙」vol.120 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/120.html)
(「学長からの手紙」vol.186 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/186.html)
先ずは恩師を真似ることだと思い定め、その全てを学びました。仕事の仕方、診療での患者さんとの遣り取り、手術の仕方、教育者としての哲学などです。
それらを鋳型として自分をそこにはめ込む努力をしました。
その先に自分の個性が出ることを、後年、知りました。“個性は出すものでなく出るものである”、これは、弟子を教育する時に、今も尚、教訓になっている恩師からの教えの一つです。
(「学長からの手紙」vol.83 http://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/letter/083.html)
彼は、土曜日も出勤して、仕事をしていました。ミニレコーダーを突き付けての私の質問に対して、答の後に“何故なら”と続く話し振り、私に遺伝してしまいました。
(vol.179 http://www.fmu.ac.jp/univ/cgi/hana_disp.php?seq=213)
早朝の病棟廻診での患者さんや研修医達との、笑顔とユーモアを交えての対話、私には未だ道遠しです。
晩夏、戻りたくても戻れない日々がここにもあります。それは、真っ黒に日焼けした子供達の姿です。
日に燒けし子らのならびてもの呼ばふ
小さき驛の心のこれる
保田與重郎
大阪への出張、東京では叶わなかった「貴婦人と一角獣」展、中世ヨーロッパ美術の最高傑作とのことです。タピスリーの数と大きさ、気の遠くなるように長かったであろう製作時間、そして精緻な作業、圧倒されてしまいます。
欧州、中世の文化や宗教、そしてそれらが醸成している空気に造詣(ぞうけい)が深ければ、この作品が発している寓意や深遠さがより理解できるのでしょうが…。
8月12日(1827)、ウィリアム・ブレイクが亡くなっています。英国を代表する偉人で、69年の生涯です。
映画「炎のランナー」や2012年のロンドンオリンピックのアトラクションが印象に残っています。
8月16日(1622)、山鹿素行が誕生しています。
彼は、福島は会津若松市にある山鹿町に生を享(う)けています。彼の名は、赤穂浪士の討ち入り(1703)で有名になりました。只、彼はその時、既に亡くなっています(1685)。
今週の花材は、執務室、秘書室ともに爽やかさの中に勁(つよ)さを感じさせます。
(福島県立医科大学理事長 菊地臣一)
今週の花
【理事長室】
■洋種ヤマゴボウ ヤマゴボウ科/多年
草/ブドウのような房に小さな花を多数咲か
せる。花後に黒紫色の実がブドウのように垂
れ下がる。果汁が染料となることから「インクベ
リー」の名を持つ。薬用としても利用されるが、
根は有毒。
■向日葵〔モネのヒマワリ〕 キク科/一年
草/もっとも有名な夏の代表花。黄色系の濃
淡の他、茶やエンジ色など品種が豊富。「モネ
のヒマワリ」は淡いレモン色で八重咲。画家シ
リーズはモネの他、「ゴッホ」や「ゴーギャン」
等もある。
■プロテア〔ロビン〕 ヤマモガシ科/《名
前の由来》 ギリシャ神話の海神プロテウスの
名より。同属とは思えないほど変異種が多い
ことから、自由自在に変身できるプロテウスに
因(ちな)んで/圧倒的な存在感をもつワイル
ドフラワーで、ドライフラワーにも適す。「ロビン」
は赤×クリームの品種。
■ヒペリカム〔ピンキーフレア〕 オトギリソ
ウ科/半常緑低木/花期は初夏で、黄色い
花が咲。主に花後の実を鑑賞するものとして
流通。「ピンキーフレア」はピンク色で、他に赤
を中心に白や茶、緑色もある。
※拡大写真
http://www.fmu.ac.jp/univ/hana/2331.jpg
■洋種ヤマゴボウ ヤマゴボウ科/多年
草/ブドウのような房に小さな花を多数咲か
せる。花後に黒紫色の実がブドウのように垂
れ下がる。果汁が染料となることから「インクベ
リー」の名を持つ。薬用としても利用されるが、
根は有毒。
■向日葵〔モネのヒマワリ〕 キク科/一年
草/もっとも有名な夏の代表花。黄色系の濃
淡の他、茶やエンジ色など品種が豊富。「モネ
のヒマワリ」は淡いレモン色で八重咲。画家シ
リーズはモネの他、「ゴッホ」や「ゴーギャン」
等もある。
■プロテア〔ロビン〕 ヤマモガシ科/《名
前の由来》 ギリシャ神話の海神プロテウスの
名より。同属とは思えないほど変異種が多い
ことから、自由自在に変身できるプロテウスに
因(ちな)んで/圧倒的な存在感をもつワイル
ドフラワーで、ドライフラワーにも適す。「ロビン」
は赤×クリームの品種。
■ヒペリカム〔ピンキーフレア〕 オトギリソ
ウ科/半常緑低木/花期は初夏で、黄色い
花が咲。主に花後の実を鑑賞するものとして
流通。「ピンキーフレア」はピンク色で、他に赤
を中心に白や茶、緑色もある。
※拡大写真
http://www.fmu.ac.jp/univ/hana/2331.jpg
【秘書室】
■クルクマ〔ホワイト〕 ショウガ科/球根植物/幾重にも重
なり花のように見える部分は苞で、苞の間に小さい花が咲く。暑
さに強く、夏でも花持ちが良い。
■菊〔アナスタシア〕 キク科/多年草/花火のように広が
る大きな菊。通常の菊と異なり、細く繊細な花弁が特徴。
■アンスリュウム〔エスメラルダ〕 サトイモ科/常緑多年草
/光沢があり造花と見間違うような花。うちわのような花弁に見
える部分は苞で、棒状の部分が花。
■アナナス〔ピンクパインスタールージュ〕 パイナップル科
/観賞用の小さなパイナップル。水につけなくても1ヵ月程度楽
しめる。
■ドラセナ〔サンデリアーナホワイト〕 リュウゼツラン科/笹
のような細長い葉とストライプの斑が特徴。原産地では4〜5m
にもなるグリーン。
※拡大写真
http://www.fmu.ac.jp/univ/hana/2332.jpg
■クルクマ〔ホワイト〕 ショウガ科/球根植物/幾重にも重
なり花のように見える部分は苞で、苞の間に小さい花が咲く。暑
さに強く、夏でも花持ちが良い。
■菊〔アナスタシア〕 キク科/多年草/花火のように広が
る大きな菊。通常の菊と異なり、細く繊細な花弁が特徴。
■アンスリュウム〔エスメラルダ〕 サトイモ科/常緑多年草
/光沢があり造花と見間違うような花。うちわのような花弁に見
える部分は苞で、棒状の部分が花。
■アナナス〔ピンクパインスタールージュ〕 パイナップル科
/観賞用の小さなパイナップル。水につけなくても1ヵ月程度楽
しめる。
■ドラセナ〔サンデリアーナホワイト〕 リュウゼツラン科/笹
のような細長い葉とストライプの斑が特徴。原産地では4〜5m
にもなるグリーン。
※拡大写真
http://www.fmu.ac.jp/univ/hana/2332.jpg