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理事長室からの花だより

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2009.02.02

vol.20  − 夕陽 −

冬は空気が乾燥しているせいでしょうか、夕陽が殊の外赤く輝いていて、見る人に感動を与えてくれます。それだけでなく、何故か懐かしさを感じ、自らを顧みる気持ちにもさせてくれます。田舎育ちの私にとって、東京に就職した1月に、関東平野に沈む、大きな、そして真っ赤な太陽を見た時の驚きは今でも忘れられません。

古里が山間の小さな町だったので、子供の頃から夕陽と海に憧れを持っていました。仕事で行き詰まった時、東海道線で国府津まで出掛け、潮騒を聴きました。
国府津は昔の風景とは随分と違っていたのですが、小石の混ざった砂利の海岸です。この大粒の砂利が、波が引く時に独特の音を奏でてくれ、オルゴールのようです。機会があれば、海岸に降り立ち聴いてみて下さい。

夕陽と言えば、五能線の沿岸、越前海岸、そして長崎県を主としたサンセット街道がベストスリーと、仲間との学生時代の旅行で一致した所です。暮れ泥む海に沈む夕陽は、東大寺二月堂練行衆盤(日の丸盆)(http://www.fmu.ac.jp/univ/hana_img/20_rengyousyuuban.jpg・MIHO MUSEUM蔵)を想い出させます。
私も所謂根来盆(ねごろぼん)に憧れ、約400年前の作といわれた、寺院で供物用に使われていた根来の大盆(真贋は不明)を買い求めて使っています。しかし、下地の黒が景色を作ってくれるには幾世代もかかりそうです。


(福島県立医科大学理事長 菊地臣一)



今週の花


【理事長室】
■ブルースター(ピュアブルー)
ガガイモ科 多年草
原産:ブラジル
《名前の由来》淡い水色の5枚の花弁が輝く
星のように咲くことから。
花はベルベットのような質感で、葉は産毛に覆
われている。
サムシングブルーとしてウェディングブーケに
よく利用される花。
色違いでホワイトスター、ピンクスターもある。
ピュアブルーは従来のブルースターより花弁
が丸く可愛く咲く品種。

■小手毬(こでまり)
バラ科 落葉低木
原産:中国
別名:スズカケ、テマリバナ
20〜25位の小さな花が集まって半球状の一
つの花のように咲く。
花の重みで枝垂れる姿が優雅で庭木としても
人気。
庭木は4〜5月ごろに開花。




【秘書室】
■啓翁桜(けいおうさくら)
バラ科
枝物用の園芸品種。
冬に咲く桜として人気。(12月〜3月頃)
寒冷な気候を利用した促成栽培によるもの。
花付がよく、薄紅色の花を次々と咲かせる。
一般的な桜とは異なり、太い幹は無く、ディスプレイやアレンジな
どに使いやすい。

■大杯水仙(フォーチュン)
ヒガンバナ科 球根植物
大杯水仙(たいはいずいせん)は一茎一花で、副花冠が花被片
の1/3以上で花被片より小さいもの。
フォーチュンの場合は副花冠が橙色、花被片が黄色。
他、ラッパ水仙、小杯水仙、房咲水仙、八重咲水仙など。
昨年12月、Vol.17の秘書室分で使用した水仙は、房咲水仙に分
類される日本水仙。

■手まり草
ナデシコ科 多年草
原産:ヨーロッパ東南部
まん丸で苔やマリモのような花。
雄しべ、雌しべ、花弁などすべてが咢(がく)片のように変化してい
る。
非常に花持ちがよい。
茎や葉はカーネーションやナデシコと同様。




(写真:伊藤俊一 氏)

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